【ネパール】ヒマラヤをこの目で。ネパールの旅【2016】
2016 ネパールの旅
2016年も終わりに近づいた11月、9日間の日程でネパールへ行ってきた。
目的は、ヒマラヤをこの目で見る為。そして、次はもっと高くまで行けるようにその下見も兼ねて。
ネパールへは直行便がない為香港を経由して約15時間の長旅だ。
ネパールの首都カトマンズ。デリーよりも大気汚染がひどくて街歩きが辛いレベル。でも、ネパール人の人柄はとても素敵で、食事も美味しく、本当に大好きな所だった。インドの隣の国とは、正直信じがたい居心地の良さ。インドも好きだけど。
昨年の大地震の被害は想像以上にまだ深刻。カトマンズ周辺の世界遺産の多くも崩れてしまい、本当に手作業で少しづつ復興している感じ。
カトマンズのヒンドゥー教の寺院、パシュパティナート。ガンジス河に通じる支流とされるバグマティ川に面する寺院。川岸ではヒンドゥー式の火葬場があり、目の前で人が焼かれて灰になり、そして河に流され大地に帰っていく。日本のような、安心安全便利快適な火葬とは違って、分かりやすくシンプルに。人が焼かれる匂いと、サドゥーの吸うマリファナの匂い、お香の匂いに包まれながら、日本では経験した事のない安心感に包まれ、半日近くここに居座ってしまった。パシュパティナートの空気に慣れた頃、ふと日本を始めとするいわゆる、先進国の社会性、人間性に不思議とヒドイ嫌悪感を感じた。
次に向かったのが、チベット仏教の聖地ボダナート。ヒマラヤを挟んでチベットと隣接するネパールは、某大国の侵略から逃げてきたチベット人が多く住む。ボダナート周辺はリトルチベットとも言える、チベット人の街が広がっている。
ここでは、先ほどのパシュパティナートの雰囲気とはガラリと変わって、落ち着いた信仰の時間が流れていた。
仏教は、座学ではない。体験だ。言葉や文章にならないからこそ、意味があるのだろう。
カトマンズからナガルコットに向かう途中、ネパールの古都バクタプルにも立ち寄った。古都らしい景観はとても素晴らしく、またネパールに来る事があったらバクタプルにも1泊したいなと思った。
人の溢れかえるカトマンズから離れて山間部へ。
標高1600mのカトマンズから一路2200mのナガルコットへ。ここで念願のヒマラヤに出会う事になる。富士山の2倍以上の山々を前にして、言葉にならない感覚が全身を包む。山の見える街で育った人の多くが感じた事があると思うが東京みたいな平野に来ると感じる、あの不安感の逆の安心感だ。そこにただある安心感
ナガルコットからアンナプルナ方面のトレッキングの入り口となるポカラへ移動。ポカラから見るマチャプチャレは信仰の山の名に恥じぬ圧倒的な格好良さと存在感。
ネパールが本当に好きになった。今まで行った国で一番好きだ。そしていつか、どこかのベースキャンプまで数週間のトレッキングをしようと心に誓う。目標に少しだけ近づいた手応えを感じながら短い旅はあっという間に終わってしまった。